月刊ガンジー5月号

主にアンレールドとサーモンランについて書く思考録。

Unrailed! 対戦モード攻略

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Unrailed! の対戦モードについての知識をまとめる。

目次

各種仕様

マップ

対戦モードにおけるマップの生成例を以下に示す。

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解像度1920x480で撮影したスクリーンショット

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平面図にしたもの

これはシード値asdfqgIで生成されたマップで、難易度はミディアムである。ちなみにこのシード値は「第4回交流VS大会」で使用されたもので、なお氏の配信アーカイブから実際に行われた対戦の様子を見ることができる。

  • マップの広さは横50マス×縦9マスである。
  • スタート駅の既設線路とゴール駅の既設線路の間の長さは28マスである。つまり、最低でも28枚の線路をクラフトする必要がある。
  • ゲーム開始時、列車の前には5枚分の線路猶予がある。その線路は4枚まで剥がすことができる。
  • ゲームの解像度が4:1(たとえば1920x480)程度にワイドなら、ゲームが始まった瞬間からマップの全貌を見ることができる。(大会においては、異なるプラットフォーム間での対戦を公平にするために、Steam版のプレイヤーに対して解像度の制限が課されることが一般的である)
  • おそらくマップの最上段に駅が生成されることはなく、もっとも上の場合でも2段目。そうなると線路は3段目なので、それは〈スタートからゴールまで線路を繋ぐうえで少なくとも1マスは線路を下げることが確定している〉ことを意味する。

バイオーム

現在確認している限りでは、イージーでは草原か砂漠のみ。ミディアム以上で雪原が出現、ハード以上で地獄が出現。宇宙、火星は未確認。

列車構成

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後ろから順にキャノンワゴン、クラフトワゴン、貨物ワゴン、タンクワゴン、エンジン。ワゴンのレベルはすべて1である。すなわち、貨物ワゴンとクラフトワゴンの積載量は3個、クラフトにかかる時間は線路1枚あたり3.2秒、列車炎上までの時間は60秒ということになる。

列車のベース速度は約0.117 m/s(おそらく全バイオーム共通)。ただし線路猶予数に応じて列車の速度が変化する仕様は対戦モードでも健在である。線路猶予が7~8枚のときはベース速度に一致するが、それより少なければ減速し、それより多ければ加速する。速度の変化は線形的であり、線路1枚あたり0.0125 m/s変動する。線路猶予4枚以下で下限を迎え、最遅となる(0.067 m/s)。

キャノンワゴン

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対戦モード専用の、相手チームを妨害するためのワゴン。木または鉄を1個装填することで、相手チームを妨害できる。装填から1.6秒後に発射、発射から2秒後に着弾する。間髪入れずに連発することはできず、最速でも10秒に1個のペースでしか装填できない。

妨害の効果を以下に示す。

  • 木 ⋯ 相手の列車を約0.8m進める。
  • 鉄 ⋯ 相手1人(ランダムだろうか?)に向かってダイナマイトを発射する。爆発範囲は周囲約2マス。着弾位置は発射の瞬間に決定される。

さて、こんなことを書くのは恐縮だが、どちらの効果もホントに相手への妨害として働くかは疑わしい。むしろ相手を支援してしまうことすらありうる。木は相手の列車を資材に近づけてしまうことがあるし、鉄は相手の資源を採掘してしまうことがある。せっかく掘った資材1個とその運搬コストをむざむざ消費したうえで相手を支援してしまうのでは、割に合わないどころの話ではない。低難易度においては、キャノンワゴンの役割はほとんどエンターテイメントにあるとさえ言えるだろう。

しかし難易度ハードやエクストリームにおける難関マップでは、妨害の有効性が俄然増してくる。たとえば、詰みかけている相手に木を送り込んで列車をクラッシュさせたり、1マス通路の前で線路を敷かずに列車を遅くしている相手に木を送り込んで計画を狂わせたりできる。また、一度不利がついてから逆転を狙うときには大砲でワンチャンスを作りにいくのもよいだろう。

勝利条件

勝利条件は2通りある。

① 相手の列車が自分の列車よりも先に完全に(最後尾のワゴン、すなわちキャノンワゴンまで)クラッシュする。
② 自分の列車が相手の列車よりも先に駅に到着する。

②については、こう言い換えてもほとんど同じである。

②❜ 相手よりも先に駅に線路を繋げる。

駅に線路を繋げた瞬間から列車が爆速(2.000 m/s)で進み始めるので、②❜ を達成すればほとんどの場合②も自動的に達成される。「②❜ で勝ったのに②で負けた(あるいはその逆)」というのは列車の進み具合に相当な差があるときで、これはかなりレアケースと言えるだろう。

シード

7桁ある英数記号のうち、6桁目が難易度、7桁目がゲームモードを規定している。対戦モードの場合、7桁目は「I」(大文字のアイ)で固定。難易度については以下のとおり。(unrailed!@wikiから引用)

イージー A Q g w
ミディアム C S i y
ハード E U k 0
エクストリーム G W m 2

マップ生成にかかる時間

対戦モードは他のモードに比べてマップ生成に時間がかかる傾向にある。特に難易度エクストリームではマップ生成が終わるまで何十秒も待たねばならないことがある。マップ生成にかかる時間に深く関係するマシン性能はたぶんCPUのクロック周波数で、これが高性能であるほどマップ生成が早く終わると思われる。以下はマップ生成にかかった秒数の表である。(PC1のデータはみだれす氏提供)

  PC1 PC2 Nintendo Switch
CPU クロック周波数(GHz) 2.8 - 3.8 2.3 - 2.8 1.02
GPU クロック周波数(MHz) 914 - 1124 300 - 1050 768
シード 111112I 26 53 189
222222I 2 2 2
333332I 9 17 58
444442I 3 4 6
555552I 3 5 6

Nintendo Switchにおいて、TVモードもテーブルモードも生成秒数はまったく同じであった。

その他の仕様

  • ゲーム開始時のキャラクターの初期位置は、おそらく部屋への入室が早かったほうが左。
  • ゲーム開始時の短い間だけ、上チームのキャラクターは上端、下チームのキャラクターは下端にフェイスアイコンが表示される。それを見れば、自分の初期位置が左なのか右なのかがわかる。

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  • マップを映すカメラは、より列車が右に進んでいるチームに合わせて動く。相手よりも大幅に列車が遅れている場合、画面の左端で作業することになる。
  • 上下のマップで黒岩の高さが異なる。自分のマップでは黒岩の上の地形が見にくくても、相手のマップでは見やすいことがある。
  • その他のモードとは異なり、対戦モードではゴール駅の右下に車止めの柵がない。そのため、右からゴールすることができる(マップによってはこれでしかゴールできない)。ただし、駅の右側のマスには物も置けないし線路も敷けない(バグ?)。f:id:GungeeSpla:20210606163155j:plain
  • マップ生成時のクリアチェックが甘いようで、しばしば絶対にクリアできないマップが生成される。そのような場合、ひたすら自分のチームのクラッシュを先延ばしにして相手チームに余った木を送り込む耐久戦が始まる。

戦略 - みだれす氏の考察を読んで

以上が基本的な仕様である。ここから戦略に触れていくが、行儀が悪いのを承知の上で、はじめにみだれす氏の考察ツイートをまるごと引用してからそれに解説を加える形で記事を書こうと思う。快諾してくださったみだれす氏に感謝する。一連のツイートは「from:RSrance 対戦」でTwitter検索することで見られる(検索結果)。重要な戦略が短い文章でまとまっているため、一度目を通しておくととても勉強になる。

以下、みだれす氏の考察ツイート。

Unrailed対戦用メモ。真面目に戦いたい場合(勝ちたい場合)は一度、初期ワゴンで宇宙までの実績(改善の余地なし)を経験しておいた方が良さげ。できればイージー以下と、ミディアム以上の2種類を経験しておくとクラフトワゴン1を運用する動きが学べる。

クラフトLv1だと1枚3.2秒(海外wiki情報)もかかる。これは一人の採掘速度より遅くて、資材の位置が近ければ、2人で掘り→搬入がレールの生産速度に追いついてしまう。

クラフトLv1の生産速度が遅いため、3個資材を作ったら極力搬入しに行った方が良い。ただ、駅の方向に進むと必ずどこかで生産速度<(資材生成速度+搬入速度)になるから、初動をできるだけ列車の近場で大量に資材を生産したら、必要に応じて掘り進めていく形が良い。

その内、搬入担当と開拓担当で分担する事になる。開拓役は資材バランスを見つつ、できるだけ列車に近い位置で掘る事を心掛ける。駅までのルートは、線路さえ出来ていればすぐ駅まで繋げて勝ちになるから、最悪は1本道でも問題ない(目安として駅前12mくらいから1本道の最短掘り)

搬入担当は、状況にもよるが列車の近場に資材が大量に転がっている場合は、いちいち線路を繋げずに一旦、線路の搬出を行い、資材の迅速な搬入を心掛ける。余った時間で線路を繋げる方が効率的。

逆に繋げた方が良い場合は、列車の近場に資材が無い時。この場合は先に線路を繋げることで、少しでも列車を進めて、資材置き場に近づける。

足場問題。足場を繋がないと資材を掘りに行けない場合、陸地が1本の場合、迂回ルートになり収支マイナス(行って戻ってくると2枚分=資材4個分)の3つを除いて極力足場を掛けないで進めた方が良い。例外は足場によって近場の資材を大量に掘れる場合、運搬の時間を大幅に短縮できる場合、移動不能の場合。

雪原ステ以降専用の小技。オーバーヒートでの出火予定地点の周囲に、資源が2個以上あり爆発に巻き込める場合は、積極的に出火させていく。水源が遠い場合は即延焼のリスクがあるが、それ以外では時間当たりの資材収支がプラスになる。

小技その②。相方がボットの場合、グリッチによってプレイヤー以上の行動速度を出せるため、エクストリーム以外での相方はボットの方が早い。

Unrailed対戦用メモその②。線路長は約45m。難易度によってルート取りの危険度が変わってくるけど、ハード以下であれば進行上の障害はほぼないと言っても過言ではないから、資材は木45+鉄45+足場用5程度で足りるはず。

Unrailed対戦の胆は如何に搬入搬出ロスを無くすか、だから、開拓は最短ほぼ1本として近場の開拓が重要なんだよなぁ、分かってても動けるかどうかというと話は別だけども。約40mの内、木鉄20ずつくらいはできるだけ近場で落としたい。

後はステージによっても異なるけど、草原の場合は余計な資材1の生成につきほぼ2秒のロス。無駄な消費ができない。特にダイナマイト砲は下手すると一人倒して発生するリスポーンの時間より、掘るのに必要な時間の短縮の方が長い事さえ。相手の資材の生成を助けるリスクもあり2重でロス。

対戦、大砲を使わない方が効果的ではあるんだけど、ハード以上は唐突な砲撃や加速でのトラブルが結構刺さるからだいぶ難しい。砲撃は資材-1で向こうの資材を大量生産する可能性があるし、加速は駅接続時のタイミング次第では不利になる&動き方にもよるがワゴンが前方に行くため搬入ロスが減りやすい。

――みだれす @RSance

引用は以上。ここから解説を加える。

クラフトワゴンを稼働させること

まずはクラフトワゴンを稼働させることの重要性についての話。

Unrailed対戦用メモ。真面目に戦いたい場合(勝ちたい場合)は一度、初期ワゴンで宇宙までの実績(改善の余地なし)を経験しておいた方が良さげ。できればイージー以下と、ミディアム以上の2種類を経験しておくとクラフトワゴン1を運用する動きが学べる。

エンドレスモードではほとんどの場合1面でお役御免となるLv1クラフトワゴンだが、対戦モードでは強制的にこれを使わされる。これが本当に弱い。Lv1クラフトワゴンの弱さを理解し、これを稼働させ続けることが対戦モードの肝といってよい。

対戦モードの負け筋のひとつに〈資材は大量にありゴールまでの開通も済んでいるのに、線路のクラフトが間に合っていない〉というのがある。こうなると、クラフトワゴンが線路を一生懸命作っているのを2人でじっと見守るだけの時間が生まれてしまい、効率が悪い。これはクラフトワゴンの稼働をおろそかにしたせいである。

序盤の近場開拓の重要性

クラフトLv1だと1枚3.2秒(海外wiki情報)もかかる。これは一人の採掘速度より遅くて、資材の位置が近ければ、2人で掘り→搬入がレールの生産速度に追いついてしまう。

掘りの速度はバイオームによって異なるが、草原なら資源1個を掘るのにかかる時間は大体2秒である。プレイヤーが一度に持てる物の数は3個なので3個単位で考えてみると、線路のクラフト9.6秒に対して掘りは6秒で、差分が3.2秒もある。つまり、貨物ワゴンと資材の距離が片道1.6秒で移動できる範囲(これは大体8m)に収まっていれば、「2人で掘り→搬入がレールの生産速度に追いついてしまう」ことになる。(実際には動線の混雑を避けるためにどちらか1人だけが搬入を行うことが多い)

クラフトLv1の生産速度が遅いため、3個資材を作ったら極力搬入しに行った方が良い。

クラフトワゴンもキャラクターの1人である、と考えてみよう。クラフトワゴンは〈貨物ワゴンに資材をぶち込むと線路を作ってくれるキャラクター〉である。こいつにバリバリ働いてもらうために、とにかく3個資材を掘ったら貨物ワゴンにぶち込みに行く。そしてこいつが仕事をしている間に我々はまた資材を3個掘り、貨物ワゴンが空になった頃合いにまたぶち込みに行く。序盤はこの繰り返しである。

ただ、駅の方向に進むと必ずどこかで生産速度<(資材生成速度+搬入速度)になるから、初動をできるだけ列車の近場で大量に資材を生産したら、必要に応じて掘り進めていく形が良い。

この文章は「序盤は列車の近場を開拓するとよい」と主張している。これについて詳しく考えてみよう。エンドレスモードの感覚で遊ぶと「まずは列車の進路を確保しよう」という意識でつい線路の先端を掘ってしまうことがある。みだれす氏の文章はそれに対して警鐘を鳴らしている。

進路を掘り進めるということは、貨物ワゴンから遠い場所を掘るということである。上で見たように、貨物ワゴンと資材の距離が8m以内であればクラフトと採掘のフル稼働を両立させることができるが、貨物ワゴンから8m以上離れた場所を掘ると「2人で掘り→搬入」ではクラフトと掘りのどちらかがフル稼働しなくなる。つまり、クラフトか掘りのどちらかに偏ることになる。

さらに言えば、列車は基本的に右側に進むので、貨物ワゴンより右側の資材は時間が経てば貨物ワゴンとの距離がより近くなる。だから、あとで使ったほうが得である。逆に貨物ワゴンより左側の資材は時間が経つと貨物ワゴンから離れてしまうので、早めに使ったほうが得である。その観点からも、まずは2人で近場を開拓し線路を大量生産すべきである。

中盤の開拓と搬入搬出

その内、搬入担当と開拓担当で分担する事になる。開拓役は資材バランスを見つつ、できるだけ列車に近い位置で掘る事を心掛ける。駅までのルートは、線路さえ出来ていればすぐ駅まで繋げて勝ちになるから、最悪は1本道でも問題ない(目安として駅前12mくらいから1本道の最短掘り)

さて、近場開拓が重要とはいえ、いつまでも近場を掘り続けるわけにはいかない。仮にゴール分の線路をすべてクラフトできるだけの資源が近場にあるとしても、ある程度で見切りをつけて進路開拓に移行する必要がある。なぜなら、いつまでも近場開拓をしていては、今度は〈線路はたくさんあるのに、進路が開拓されていないので線路を敷くことができない〉という状況に陥るからである。また、どうせ進路開拓によって資材がある程度入手できるのだから、それと合わせてぴったりゴール分の線路がクラフトできるくらいの開拓配分が理想である(これが難しい!)。

すでに説明したように、進路開拓においては貨物ワゴンと資材の距離が大きくなるため、「2人で掘り→搬入」ではクラフトワゴンをフル稼働させるのが難しくなる。つまり2人で開拓していてはクラフトワゴンがサボりだすので、クラフトワゴンをしっかり稼動させるために搬入担当と開拓担当に分かれることになる。

開拓役は、中盤は丁寧に2マス掘りをしてもよい。ただしそのとき、資材のバランスが悪いと、搬入役とクラフトワゴンが仕事を失う恐れがある。たとえば鉄が20個あるのに木が0個、というのでは話にならない。そのため、開拓役は進路を確保しつつ搬入役にバランスよく資材を提供する必要がある。

そして終盤は、駅への道を1マス掘りで確保する。この1マス掘りで入手できる資材でぴったり線路がクラフトできるように開拓配分するよりは、中盤でもうゴール分の資材を掘り切ってもよいのではないかと私はなんとなく思っている。

搬入担当は、状況にもよるが列車の近場に資材が大量に転がっている場合は、いちいち線路を繋げずに一旦、線路の搬出を行い、資材の迅速な搬入を心掛ける。余った時間で線路を繋げる方が効率的。

線路猶予が少なくなると列車が遅くなる仕様があるため、あえて線路を繋げずにストックしておくことで、列車に実質ブレーキをかけることができる。そうして列車を遅くしている間に、貨物ワゴン周りの資材をすべて線路に変換する、というテクニックがある。また、中盤で線路の先端と列車に距離が付いてきたときにいちいち先端まで敷きに行くと、搬入が遅れてクラフトワゴンをサボらせてしまう恐れがある。そういう意味でも「搬出した線路は必ず敷きに行かなきゃ!」という固定観念は捨てるとよい。

逆に繋げた方が良い場合は、列車の近場に資材が無い時。この場合は先に線路を繋げることで、少しでも列車を進めて、資材置き場に近づける。

上記とは逆に、たくさん線路を繋げれば列車が加速する。この列車の加減速をもっとも生かすべき状況は、1マス通路の前後である。列車が1マス通路に突入してしまうと、貨物ワゴンへの動線が失われる、あるいは大変遠回りになってしまう。そのため、列車が1マス通路に突入する前はなるべく線路を繋げずに列車を遅くすることで動線を維持し、いざ列車が1マス通路に突入したらバキバキに線路を敷きまくって列車を加速させ一刻も早く貨物ワゴンに露出してもらうのがよい。

橋をかけるかどうか

足場問題。足場を繋がないと資材を掘りに行けない場合、陸地が1本の場合、迂回ルートになり収支マイナス(行って戻ってくると2枚分=資材4個分)の3つを除いて極力足場を掛けないで進めた方が良い。例外は足場によって近場の資材を大量に掘れる場合、運搬の時間を大幅に短縮できる場合、移動不能の場合。

橋をかけることは資材を1個消費することであり、それは2秒の掘り時間を消費することに等しい。だから、なるべく余計な橋はかけたくない。

ここで次の図を見てみよう。

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図の左の状態からスタートして、(A)橋をかけて突っ切るのと、(B)迂回するのとでは、どちらよいか(駅は上側にあるとしよう)? (A)は橋4個と線路5個、すなわち木9+鉄5=14個の資材を消費する。(B)は線路7個、すなわち木7+鉄7=14個の資材を消費する。こうして、消費する資材の合計だけ見れば〈4マス突っ切り〉vs.〈1マス行って戻って迂回〉は互角ということになる。ただし資材の消費が互角なのであれば、橋をかけて突っ切ったほうが動線がすっきりして列車も前に近づくので橋をかけるほうが安定するのではと思っている。

突っ切り vs. 迂回のどちらがホントの正解なのかはその先の地形や駅の位置がわからないと判断できないことも多い。そのとき、画面の縦横比が16:9程度の場合は先の地形がそれほど見えないため、どちらを選ぶかは勘で決めることになる。

エンジン爆破

雪原ステ以降専用の小技。オーバーヒートでの出火予定地点の周囲に、資源が2個以上あり爆発に巻き込める場合は、積極的に出火させていく。水源が遠い場合は即延焼のリスクがあるが、それ以外では時間当たりの資材収支がプラスになる。

雪原と地獄では、列車がオーバーヒートする瞬間に爆発が起こる。爆発の範囲はエンジンの周囲約2マスである(下図)。ただし、列車の微妙な位置の違いで図の通りにはならないこともある。

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もちろんプレイヤーがこの爆発に巻き込まれれば死んでしまうが、資源にうまく爆発を当てることができればプレイヤーの掘りとは別口で資材を入手できることになり、大いに得する。

列車に設置されているタンクワゴンはLv1であるため、列車が爆発するタイミングは列車が動き始めてからor前回の給水から60秒が経過した瞬間である。60秒間に列車が進む距離は、最遅(線路猶予4枚以下)ならば4m、ベース速度(線路猶予7~8枚)ならば7m。開幕であればその中間程度で5m強といったところ。5mというのは、最初に列車の前に敷いてある線路の数に等しい。つまり、最初に敷いてある線路の先端付近の資源は放っておけばエンジンの爆発で掘れる可能性が高いということである。

エンジン爆破をより狙いやすいのは中盤である。序盤と異なり中盤は資源を全掘りしている余裕がなく、2マス掘りにとどめることが多い。つまり、列車の上下に資源が残っている状況になる。エンジン爆破はそこに強烈に刺さる。中盤なら水をかけるタイミングによって爆破タイミングを簡単に操作できる点もよい。繋いでいる線路の数にもよるが、中盤であればエンジンが爆破予定地の6~7m手前に来たところで水をかけておけばよい。

まとめ

マップを序盤・中盤・終盤に分けてまとめると大体こんな感じではないか。

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0~20mとかいう距離はあくまで目安に過ぎない。序盤から中盤、中盤から終盤に移行するタイミングの見極めが勝敗を大きく左右する。たとえば、マップの前方がかなり開拓の要る地形であった場合、早めに序盤の近場開拓を切り上げて中盤に移行してもよい。どうせ中盤で大量の資材が手に入るからである。

勝利に近づくために意識すべき要素は以下。

  • クラフトワゴンを休ませないこと。
  • 資材の過不足を出さないこと。
  • クラフトに使用する資材と貨物ワゴンの距離の総計をなるべく小さくすること。

ボット(BOT)とプレイする際の注意点

ボットと共闘する際に知っておく必要があるのは、ボットはプレイヤーよりも行動が遅いということである。特にボットの搬入作業は非常に効率が悪い(これを指示しておけば楽なのは確かだが…)。それに対して、水汲みや掘りはプレイヤーとそこまで効率が変わらない。したがって搬入はなるべくプレイヤーが行い、ボットには以下の作業をやらせるのがよい。

  1. 序盤の近場開拓
  2. 中盤の進路開拓
  3. 終盤の線路敷き
  4. 水汲み

序盤の近場開拓

近場開拓については、適当にピンを1個差しておけば十分である。ピンを一度も差していない場合は線路の先端付近を適当に掘るので、列車の下を掘ってほしい場合はそこにピンを差そう。開幕時、ボットは斧を異常な速度で持つためプレイヤーがつるはしを持つことになるが、鉄が露出していない場合はボットから斧を奪ったほうがよい。代わりに鉄を指示するといいだろう。

なお、ピンを刺さずにボットに掘り指示を出すと線路先端から右に6マス掘ろうとする。この仕様がけっこう都合がよく、ピンは刺さないほうがやりやすいという指摘もある。実際、筆者もピンを刺さないほうが圧倒的に楽であると思う

中盤の進路開拓

中盤は列車とキャラクターが通れる分を掘っていく、すなわち2マス掘りをしていくことになる。これはボットの得意な作業である。マップに右端にピンを1個差すか、あるいは2個差して直線を指示するとよい。ボットは差されたピンをもとに2マス掘りをするとき、列車に近い側を太くしようとする性質がある(ピンと列車が同じ列にある場合は右/上)と考えられている。

指示を出しっぱなしにすると資材が偏るため、中盤は視野を広く持ち、木と鉄の指示を適切に切り替えよう。

終盤の線路敷き

クリア分の資材が生産されたとき、残る仕事は〈線路のクラフト+敷設〉〈駅までの1マス掘り〉の2つとなる。ボットに1マス掘りを指示する手段は一応存在するが(逆向きに直線指示をすると理屈は不明だが1マス掘りしてくれる)、プレイヤーがやるのが確実である。その場合、駅にピンを差してボットに線路を指示するとよい。ピン1個だとボットが考えた経路どおりに開拓されていない場合「資源が邪魔で線路が敷けない」とぬかす場合があるので、直線で指示しておくと確実である。もちろんボットはクリア分の線路が残り何枚かなど気にしないので、最後の線路はプレイヤーが敷くと確実である。

水汲み

プレイヤーがやってもボットがやっても大して効率が変わらない仕事のひとつ。特に炎上中はボットもダッシュを駆使するため、プレイヤーより効率が良い可能性すらある。ただし、プレイヤーのほうが明らかにバケツに近い場合はプレイヤーが水を汲んだほうがよい。

その他の雑感

  • マップ生成中から2人とも左入力を入れておきたい。これはもちろん2人で斧とつるはしを取るため。このとき、初期位置が左のプレイヤーが奥の道具(つるはし)を取るように注意したい。
  • 序盤は列車の近場を掘りたいのだが、近場のなかでもいくつか優先したい掘りがある。
    • 木か鉄のどちらか片方しか露出しておらず、斧かつるはしのどちらかが稼働しない状況では、最優先で両方の資源が露出するように掘りたい。資源が露出するまで暇なほうは、バケツを前に持ってきたり地形を把握したりしよう。
    • 列車の下のマスは開通しておきたい。貨物ワゴンに下からアクセスできるようにしておくと搬入作業が格段に楽になる。
    • 水場への道を作ることを忘れないようにしたい。ただし出火まで60秒かかるので、上の項目よりも優先度は低い。
  • 前方上部に黒岩が見えており線路を1マス以上下げることが確定している場合、早めに下げてしまってよい。エンドレスモードでは作業空間を広く取るためにぎりぎりまでまっすぐ進むことが多いが、対戦モードではさっさと線路を下げて列車を中央に寄せたほうが貨物ワゴンと資材の距離が全体的に短くなるので得するケースが多い。また、列車の縦移動は疑似的なブレーキであると思えば、資材が大量にある場所で列車にブレーキをかけたほうが得である。
  • 草原では水汲みの優先度を下げたい。雨さえ降ってくれれば列車が冷却されバケツに水も溜まるので、わざわざ手で水を汲むと時間がムダになる恐れがある。
  • なんとなく「線路の下の空間が広くなるようにしたい」という気持ちから開幕線路を上に1マス上げたくなることがあるが、上げないほうがよいケースが多い。列車を曲げることで動線を失うことがある他、ゴール駅の線路はもっとも上にある場合でも3段目と思われるため、下に戻る分で必ずロスする。

参考資料

貴重な参考資料として、過去に行われた対戦モードの大会の配信アーカイブがある。特に第三回の②には難易度エクストリームの超難関マップが多数登場し、かなり見ごたえがある。登場するマップはいずれも私とボットでプレイしたら高確率でクラッシュさせる自信がある。