月刊ガンジー5月号

主にアンレールドとサーモンランについて書く思考録。

赤乱獲 - キンシャケ探し

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「キンシャケ探し」における赤乱獲について書かれた記事です。

この記事は未完です。完成させる気力が途中で尽きてしまったのですが、寝かせるのももったいないと思ったため公開しました。

#赤乱獲 #キンシャケ探し

目次

基礎知識

カンケツセン

「キンシャケ探し」では、wave開始3秒前からステージ上に「カンケツセン」が出現する*1。カンケツセンは100のHPを持つ。カンケツセンは最初「閉じた」状態だが、合計100以上のダメージ*2を受けると「開いた」状態になる。

以下、カンケツセンを単に栓と呼ぶ場合もある。これらの用語はフィーリングで使い分けることにする。表記ゆれに多大なストレスを感じる読者には申し訳ない。

アタリのカンケツセン

ステージ上にはひとつだけアタリのカンケツセンがあり(以下、単にアタリと呼ぶ)、その位置はランダムに*3*4決定される。アタリが開くと、そこからキンシャケが出現する。

出現したキンシャケは約4秒間カンケツセンの上に浮かんだあと落下し、ゴールのカンケツセンに向かって歩く。ゴールのカンケツセンは、アタリと紐付けられたいくつかのカンケツセンの中からランダムに決定される。

プレイヤーに撃破されることなくゴールのカンケツセンの前にたどり着いたキンシャケは、そのカンケツセンの中に飛び込む。すると、開いていたすべてのカンケツセンが閉じ、アタリの位置が再びランダムに変更される。これが「ターン」の区切りである。

ハズレのカンケツセン

アタリ以外のカンケツセンは、すべてハズレである(以下、ハズレのカンケツセンのことを単にハズレと呼ぶ)。ハズレが開けられると、開けられてから30Fごとに*5ザコシャケ湧きが発生する。

ハズレからザコシャケが飛び出す方向は栓ごとに固定されている。これは効率的な開栓位置やプレイヤーの位置取りを考える上で重要な要素のひとつである。ちなみに、シェケナダムの満潮で残る最奥の栓から飛び出したシャケはそのままステージから落下することがある。

キンシャケ

カンケツセンから出たキンシャケには大・中・小のサイズがある。大サイズの体力を削りきると中サイズに、中サイズの体力を削り切ると小サイズに変化する。そして、小サイズの体力を削り切ると撃破できる。

次の表は、キンシャケの各サイズと赤イクラの対応をまとめたものである。

名前 体力 イクラ
削り 撃破
キンシャケ(大) 2500 50 0
キンシャケ(中) 2000 40 0
キンシャケ(小) 2000 40 10
キンシャケ(大-小) 6500 130 10

大サイズのキンシャケに6500ダメージ与えて得られる合計赤イクラは130+10=140個である。100ダメージあたりにすると144/6500*100≒2.15個であり、これはシャケやタマヒロイの3分の1強の値となる。つまり、キンシャケから赤イクラを得ようとするのは得策ではない。

また、次の表*6は、キンシャケの残り大量と金イクラドロップ数の対応をまとめたものである。

残り体力 サイズ ドロップ総数
6500 0
6000 1
5500 2
5000 3
4500 4
4000 大→中 5
3600 6
3200 7
2800 8
2400 9
2000 中→小 10
1666.7 11
1333.4 12
1000.1 13
666.8 14
333.5 15
0 小→無 18

大サイズでは500ダメージごとに、中サイズでは400ダメージごとに、小サイズでは333.3ダメージごとに1個の金イクラをドロップし、撃破されたときに3個の金イクラをドロップする。

イクラのドロップがスキップされるバグ

これについて、「撃破前の金イクラのドロップ閾値(500、400、333.3)を1Fのうちに複数飛び越えてしまうと、金イクラが1個しかドロップしない」というバグ(と呼んで差し支えないだろう)がある。

このバグを単体でも引き起こしうるのは、チャクチ(700)、リッター4Kのフルチャ(600)、ダイナモの轢き(400)の三つ。

イクラのドロップ上限

ステージ上に存在する金イクラが多すぎると、金イクラがドロップしない状態になる。

この動画で起きているのは、次のようなことである。

  1. ザコシャケは存在していない。
  2. 1匹目のキンシャケを割り切った。キンシャケは18個の金イクラをドロップした。プレイヤーは撃破時の3個のうちの1個を取った。
  3. 2匹目のキンシャケを割り切った。キンシャケは金イクラを4個ドロップ→わずかに間をおいて4個ドロップ→まったくドロップしなくなる→撃破時に3個ドロップ、合計11個の金イクラをドロップした。
  4. 3匹目のキンシャケを割り切った。キンシャケは金イクラを1個ドロップ(この直前に1匹のタマヒロイが金イクラを1個拾った)まったくドロップしなくなる→4個ドロップ(この直前に何匹かのタマヒロイが金イクラを拾っている)→撃破時に3個ドロップ、合計8個の金イクラをドロップした。
  5. イクラを持っているタマヒロイを2匹倒し、合計2個の金イクラがドロップした。

タマヒロイが絡んでいて事情は複雑だが、いくつかわかることがある。

  • イクラをほとんど回収しなかった場合、2匹目の途中ですでにドロップ上限に引っかかる。2匹割ってドロップする金イクラは合計29個(36個ではなく!)であり、タマヒロイ25匹分である。
  • 撃破前の金イクラ(1個)がドロップしなくなっているにもかかわらず、撃破時の金イクラ(3個)はドロップすることがある。つまり、両者には異なる判断基準が用いられている
  • タマヒロイが金イクラを持つことで、新規に金イクラがドロップできるようになる。

タマヒロイ

タマヒロイは、キンシャケが撃破される前に1個ずつ落とした金イクラについては1個を1匹で担当する。そして、キンシャケが撃破される時に落とした3個の金イクラについては3個を1匹で担当する。つまり、大サイズのキンシャケを一度で倒し切ると16匹のタマヒロイが出現する

タマヒロイは、金イクラが生成されてから213F後に姿を現す。また、担当する金イクラが残っている状態で倒されてから213F後に姿を現す。ここでいう「姿を現す」は、「プレイヤーのダメージを受け付けるようになる」という意味である。姿を現すのはあくまで金イクラ生成の213F後だが、内部的には金イクラが生成された瞬間から存在しているという認識がおそらく正しい。

ザコシャケ

ザコシャケの体力、赤イクラ、出現比を表にした。

シャケ 体力 イクラ 出現比
ドスコイ 400 13 4
シャケ 100 6 10
コジャケ 40*3 3*3 1

コジャケの項目に「*3」とあるのは、コジャケが必ず3匹同時に発生するからである。つまり、討伐コストを無視したとき、赤イクラはドスコイ(13)>コジャケ(9)>シャケ(6)の順にウマいということになる。

ザコシャケから得られる赤イクラ

出現比を考慮すると、ザコシャケ湧き1回あたりの赤イクラの平均値は (4*13+10*6+1*9)/15=121/15=8.0666⋯ となる。ザコシャケ湧きが30Fに1回のペースで生じるとすると、1waveではひとつのハズレから最大 6000/30=200 回のザコシャケ湧きが生じることになり、それから得られる赤イクラの平均値は 121/15*200=4840/3=1613.333⋯ 個である。これは雑草氏による実測値とほとんど一致する。

また、カンケツセンを2個開けたからといってカンケツセンひとつあたりの湧きペースが減じることはないようである。おそらく3個以上の場合も同様であろう。

なお、満潮では赤イクラが微増する現象が確認されている。

この原因は未解明である。

ザコシャケの上限について

Z: ザコシャケの数、T: タマヒロイの数 として、

Z+T≦48、Z≦32、T≦32

が成り立つのではないか、という仮説がある。また、d: ドスコイの数、s: シャケの数、k: コジャケの数 として、

d≦7、d+s+k≦32

が成り立つのではないかとも思われる。少なくとも昼waveにおいてドスコイは同時に7匹までしか出現しない。ドスコイが7匹いる状態でザコシャケ湧きの処理が行われるとき、「ドスコイの重みが除かれた上でザコシャケの種類の抽選が行われる」のか、「ふつうに抽選が行われたあと、それがドスコイだったならシャケに置換される」のか、「ふつうに抽選が行われたあと、それがドスコイだったなら湧きがキャンセルされる」のか、明らかではない。

また、ザコシャケの出現数の上限は、そのとき開いているハズレの数によっても規定される。その計算式は、N: そのステージ・潮位におけるカンケツセンの数、M: そのとき開いているハズレの数 として、M*48/(N-1) で表されると思われる。

たとえば、シェケナダムの通常潮では9個のカンケツセンがある。ハズレを1個だけ開けたとき、ザコシャケは 1*48/(9-1)=6匹までしか湧かないということになる。

ただし、6匹目に湧くザコシャケとして抽選されたのがコジャケだった場合、コジャケは必ず3匹1セットで湧くために、結果としてステージ上にいる8匹のザコシャケがいる状態になる。その場合、ザコシャケを3匹倒してステージ上にいるシャケが5匹になったときに再びザコシャケ湧きが生じる。

つまり、上記の「6匹」というのは、「ザコシャケの存在上限」というよりは、「ステージ上に存在するザコシャケの数がそれより小さいときにザコシャケ湧きの処理が有効になる」ような閾値と解釈したほうが適切である。

1人で赤乱獲

さて、以上がカンケツセンの基礎知識である。これをもとに、どのように赤乱獲すべきかを考えたい。しかし、いきなり4人で行う赤乱獲を考えるのは複雑だから、1人で赤乱獲することを考えよう。

「はじめにシンプルかつ極端な仮定を置いて考え(それが現実的でなくてもかまわない)、それを少しずつ現実に近づけていく」のは、複雑なものを考えるときにしばしば有効となる定石である。

まずは、好きなカンケツセンをハズレとして開けられるとでもして、ハズレだけを開けて赤乱獲することを考えてみよう。

カンケツセンは何個開けるべきだろうか

1人で赤乱獲するとき、何個のカンケツセンを開けるべきだろうか。

最強のブキを仮定する

極端なたとえ話として、「インクを消費せずに、ステージ上に存在するすべてのシャケに対して1Fで9999.9ダメージを叩き込めるブキ」が使えるとしたらどうなるだろうか。

もちろん、その場合はハズレを開ければ開けるほど得である。全ステージで最多となる9個のカンケツセンが存在するシェケナダム通常潮(シャケト場通常潮も同じ)において、アタリを除く8個のハズレをwave開始直後に開ければ、平均して8*(4840/3)≒12907個の赤イクラを1waveで稼ぐことが可能と思われる。

スプラシューターを仮定する

しかし、実際にはそんなブキは存在しない。たとえば、実在するブキのひとつ「スプラシューター」を考えよう。スプラシューターを使う場合、8個もハズレを開けることはそれほど有意義ではない。なぜなら、スプラシューターはたった1個のハズレから出てくるザコシャケにすら処理が追い付かないからである。

雑草氏のツイートを引用しよう。雑草氏によれば、スプラシューターがキンシャケ探しにおいてソロで稼げる赤イクラ(これはざっくりとした表現。詳細な条件はツイートを参照)は1157個である。これは、ひとつのハズレから稼げる赤イクラ1613個を下回っている。

このように、スプラシューターはハズレ1個に対してすら処理遅れしてしまう。したがって、開けるハズレは1個で十分である。……本当にそうだろうか?

そうではない。理由は三つ。

ハズレ1個では少なすぎる

スプラシューターでも処理が追い付くケースがある

いきなりちゃぶ台をひっくり返すようで恐縮だが、スプラシューターでも1個のハズレから出てくるザコシャケの処理が追い付くケースがある。それは、出てくるザコシャケの種類がシャケに偏った場合である。

スプラシューターは6Fに1発のペースで35ダメージを弾を撃つことができる。つまり、18Fに1匹のペースでシャケを倒すことができる。これは、1個のハズレからザコシャケが出てくるペース30Fを上回っている。

つまり、ハズレ1個では暇な時間ができてしまう恐れがある。

SPの価値を減らしてしまう

雑草氏の「ブキ別対ザコシャケ適性」ではSPの使用を制限しているが、実際の赤乱獲ではSPを使うことが許されている。たとえばスーパーチャクチを使えば、広範囲のザコシャケを一撃で葬り去ることが可能である。

つまり、「多くのハズレを開けることでメインウェポンによる処理が追い付かないほど多くのザコシャケを湧かせること」にはSPの効率を高める効果があると言える。

ザコシャケの上限が少なくなる

たとえばシェケナダム通常潮では、ハズレを1個開けただけではザコシャケが6匹までしか湧かない。これでは、ちょっとインク回復を挟んだだけでザコシャケがカンストしてしまい、ザコシャケの出現ロスが生じてしまう。

「ザコシャケの出現ロスが生じたところで、結局処理が追い付いていないなら関係ないのでは?」とも思われるかもしれないが、上記のように、処理が追い付かないほどザコシャケを湧かせることにはメリットがある。

全開けでは多すぎる

以上の理由から、どうもハズレ1個では少なすぎるようである。じゃあ何個開ければいいんだ! いっそすべてのハズレを開けてしまえばいいのではないか? それで何が悪い?

全開けではザコシャケがすぐにカンストしてしまう、ということ自体は問題なさそうだ。いずれにしても処理が追い付かないほどのザコシャケが供給されるのであれば、ザコシャケが時間をかけてカンストしようが、あっという間にカンストしようが、あるいはカンストしなかろうが、稼げる赤イクラに差は出ないはずである。(たとえば、実態には反するが話をわかりやすくするための極端な仮定として「ひとつの栓から同時に32匹のザコシャケが一瞬で出現し、いずれかのシャケを倒した瞬間即座にザコシャケが補充される状態」を考えよう。この場合ザコシャケは一瞬でカンストしてしまうが、これは何か損だろうか? 別にザコシャケがカンストすることそれ自体は特に損ではなさそうである)

とはいえ、さすがに全開けはやりすぎと考えられる。理由は三つ。

余計な回避行動が増える

多くのハズレを開けると、いろんな方向からザコシャケに攻められることになる。プレイヤーは危険な状態におかれ、インクが満タンであるにもかかわらず射撃を中断し回避行動をとらざるをえなくなるかもしれない。これは損である。

効率的に処理できる位置取りを難しくする

チャージャーやスロッシャーのように直線的な範囲攻撃を行うブキでは、ザコシャケが直線的に並ぶような位置取りをすることが重要である。全開けはこれを難しくすると思われる。

開けるのが大変

そもそも、カンケツセンを開けるのにコストがかかる(カンケツセンに攻撃が届く場所に移動するコスト+カンケツセンに攻撃するコスト)、という事情がある。それを考えれば、同じ成果が期待できるのであれば開けるカンケツセンは少ないほど得である。

2個開け+αが適切?

さて、「1個開けでは少なすぎる」「全開けでは多すぎる」ということから、我々はその間に適切な開栓数を求めることになる。

まず、「1個開けでは少なすぎる」理由として挙げた「スプラシューターのシャケ討伐ペース(1匹/18F)がハズレ1個のときの湧きペース(1匹/30F)を上回って暇になりうる」という問題は、2個開けによって解決される。2個開けのときは、ザコシャケの種類がシャケに偏ったとしてもシャケの湧きペースは1匹/15Fとなり、これはスプラシューターのシャケ討伐ペースを上回っている。

つまり、「メインウェポンによる処理が追い付かないようにしたい」という意味では、ほとんどのブキにおいてハズレを2個も開ければ十分である。メインウェポンで最も効率的に処理が行える2個のハズレを開け、それにプラスアルファで「安全かつ効率的な処理が行える範囲で」「SPの効率を高めるために」開栓数を増やすことを検討したい。

たとえば、トキシラズ通常潮では、ハズレを開けるたびにザコシャケの上限が8匹ずつ増えていく。2個開けでは16匹まで、3個開けでは24匹までザコシャケが出現できる。SP、たとえばチャクチを使った瞬間にザコシャケが16匹いるのと24匹いるのとでは、稼げる赤イクラに違いが出そうである。仮に1回のチャクチですべてのザコシャケを倒せるとすると、8*121/15=64.5333⋯ 個の違いが出ることになる。

カンケツセンの場所も重要

カンケツセンの場所も重要である。簡単に言うと、遠すぎる栓はなるべく開けたくない。遠くの栓から出たザコシャケのせいでいつの間にか湧きが止まっている、という状態を避けるためである。

たとえばハズレを3個開けるとき、3個目の栓が限りなく遠い場所、無限の彼方にあると仮定しよう(その栓はどうやって開けたんだ、というのは考えないことにする)。さて、あなたは、近くにある2個のハズレから出てきたザコシャケを延々倒している。その間、ザコシャケの席に空きができるたびに3個の栓から――もちろん無限の彼方にある栓からも――ザコシャケが出現する。無限の彼方にある栓から出現したザコシャケにはいつまでたっても攻撃が届くことがない。この状態を維持すると、やがて無限の彼方の栓から出たザコシャケだけで席が埋まってしまい、ザコシャケがまったく湧かなくなってしまう。これでは赤乱獲にならない。

もちろん、実際にはどんなに遠くの栓を開けてもいつかはザコシャケがこちらに到達するので、これはただのたわごとである。しかし、これに近いことは起こりうる。

距離の異なる複数の栓を開けた場合、ステージ上のザコシャケ全体のうち、倒すまでに時間がかかる遠くの栓から出たザコシャケが占める割合がもっとも多くなる。大抵の場合、3個目に開ける栓がもっとも遠いだろうから、3個目の栓から出たザコシャケの割合が多くなる、ということになる。

そもそも最も効率的に処理できる2個の栓にプラスアルファで開けるのが3個目の栓という話だったのに、その3個目から出たザコシャケの割合が多くなってしまう。なんとなく、これは変ではないか、という気がする。自分にとって都合のよい1~2個目の栓から一時的にザコシャケが湧かなくなることもありうる。これはあまりうまい話ではなさそうである。

キンシャケとタマヒロイを足すことを考える

ここまでハズレだけを考えてきたが、アタリについても考えてみよう。アタリからキンシャケを出して、キンシャケを殴って金イクラを作り、タマヒロイに湧いてもらうのである。ハズレの場合と同様に、好きなカンケツセンをアタリとして開けることができるとでもしよう。

ザコシャケと比較したとき、タマヒロイは「プレイヤーに攻撃してこない」および「ザコシャケとは独立したタイミングで湧く」という点において特徴的である。特に後者は、「タマヒロイを湧かせること」がサーモンランにおいて数少ない「敵を能動的に増やす方法」であることと関係している。しかしキンシャケ探しでは、敵を増やしたければ単にハズレを開ければよい。したがって、他のイベントに比べてタマヒロイを湧かせる利点は小さいと考えられる。

さて、タマヒロイを湧かせるといっても、そもそもダイナモ以外のブキでキンシャケを1人で割り切るのは困難である。そして、キンシャケから得られる赤イクラは必要ダメージ量に対してあまりに効率が悪い。多少金イクラを落としてタマヒロイを数匹湧かせたところでほとんど意味はなさそうである。

一方でダイナモであれば、1人でキンシャケを割り切ることが可能である。残り100秒でアタリを開け(キンシャケ割りの邪魔にならない範囲でハズレも適当に開けてよい)、4秒後にキンシャケが降りてくるので、2秒かけてキンシャケを割り切る。すると、残り94秒時点で18個の金イクラがドロップし、16匹のタマヒロイが湧く状態になる。そして、140個の赤イクラをキンシャケから獲得できる。

再びハズレをいくつか開け、以後、タマヒロイとザコシャケを同時に狩り続ける。タマヒロイはプレイヤーを追わないので、プレイヤーの立ち位置はタマヒロイによって規定されることになる。タマヒロイのスポナー前をホームポジションとして5秒サイクルでタマヒロイを倒せるとすると、残り94秒から16匹のタマヒロイを18サイクル分倒すことができそうである。タマヒロイからは6*16*18=1728個の赤イクラが得られることになる。そこに適当に2栓分の赤イクラ1613*2=3226個を足してみると、140+1728+3226=5094個となる。本当か?

処理遅れも湧きロスも一切生じない前提で、あまりに単純すぎる計算をした。そもそもそんな前提を置いていいなら、ハズレを開けまくればよいのでは? と思えてきた。よくわからなくなってきたので、この話はここまでとする。すみません

2人で赤乱獲

さて、匙をぶん投げたところで、今度はプレイヤーを足して2人で赤乱獲することを考える。いきなり4人は大変なので、まずは2人からである。

複数人で赤乱獲するときに目指すべきことは、各ブキが100%の力を引き出せるようにすることである。もしブキAが800個の赤イクラを稼ぐ能力を持っており、ブキBが1600個の赤イクラを稼ぐ能力を持っているならば、AとBの2人合わせて2400個稼ぐことを目指そう、ということである。協力してシナジー効果を得ることで2400個以上稼ごうと夢を見るより、まずはロスを減らすことを意識したほうがよい。特に弱いブキが強いブキの足を引っ張ってしまいがちなので気を付けたい。

弱いブキが足を引っ張らないように

上で「無限の彼方から出たザコシャケで枠がカンストしてしまって近くの栓からザコシャケが出なくなったら困る」という話をした。これをもう少し現実に近づけよう。

ステージ西では、ブキA(赤イクラ800個を稼ぐことができる)が栓を1つ開けて戦っている。ステージ東では、ブキB(赤イクラ1600個を稼ぐことができる)が栓を1つ開けて戦っている。このときどういうことが起こるか?

栓1つは1waveでおよそ赤イクラ1600個分のザコシャケを生産する。だから、ブキBはザコシャケの生産に対して処理が追いつく。一方で、ブキAは処理が追いつかない。すると、ブキAが戦うステージ西ではだんだんザコシャケが増えていき、やがて枠がカンストすることになる。

ステージ西でザコシャケがカンストしたとしてもブキAにとっては結局自分はフルパワーで戦えているので損はしない(赤イクラ800個を稼ぐことができる)が、ブキBにとっては損である。なにしろ自分は栓から出たザコシャケを完璧に処理する能力を持っているというのに、ブキAがザコシャケを倒してくれないことには次のザコシャケが目の前から湧いてくれないからである。

つまりブキBの赤イクラ生産量がブキAに依存することになり、酷ければ結局2人合わせて800+800=1600個しか赤イクラを稼げないかもしれない。これが「弱いブキが足を引っ張る」ということである。

2人で同じザコシャケを処理する

上記の事態を避けるためには、2人のプレイヤーが一緒に戦えばよい。近くの栓を2つ開け、その前に2人で立ち、協力してザコシャケを処理する。これならどちらかが足を引っ張るということはない。赤イクラ生産力が他方のブキの依存することなくお互いに100%の力を出すことが可能である。(さらには「同時撃破による赤イクラ増殖」の仕様を利用することで100%以上の成果を上げることも可能である!)

赤乱獲に限らないが、2人で協力して戦うときはインク回復やSP使用のタイミングを2人でずらすことを意識するとよい。

ノルマクリアしたい

さて、ここで唐突にノルマクリアすることを考えてみよう。ノルマクリアするためには、当然アタリを開けねばならない。このとき開栓がアタリだけで済むということはほぼなく、いくつかはハズレを開けることになる。というより、仮にいきなりアタリを開けることができたとしても、ハズレを開けてザコシャケを出しておいたほうが得であろう。

アタリを開けたあとは金イクラを出すためにキンシャケを攻撃する必要がある。このとき、もし2人のブキが「単体火力に優れたブキ」と「集団火力に優れたブキ」できれいに分かれていれば、キンシャケ殴りとザコシャケの処理で二手に分かれるのが効率的であるように思われる。もちろん、単体火力に優れたブキがキンシャケを攻撃する。集団火力に火力に優れたブキはザコシャケを処理するが、そのときキンシャケもまとめて攻撃できるような位置取りができるとよい。特に貫通系のブキで有用である。

イクラを出した後は納品をしなければならない。納品などという赤乱獲における汚れ役は「弱いブキ」すなわち集団火力に劣るブキが引き受けたほうがよい。また、射程の長いブキなら移動と攻撃を両立させやすいため都合がよい。

栓が閉じることを利用したい

キンシャケが撃破されるかゴールの栓に入り込むと、それまで開いていたすべての栓が閉じてしまう。再開栓には手間と時間がかかるため赤乱獲において栓が閉じることは損でしかないように思えるが、これを利用することを考えてみたい。

栓が閉じてくれるということは、一時的に開けすぎても問題ないということである。キンシャケ出現中にザコシャケの処理を引き受けたブキは、一時的に多めの栓を開け、そこでSPを使うことで本来過剰なほどの処理力を得る。そうすれば、栓が閉じるまでの間はSPの処理力をフル活用することができるし、SPが終わったあとは栓に閉じるのを待てばよいだけではないか。

4人で赤乱獲

そしていよいよ4人で赤乱獲をすることについて触れようと思ったが、それを書くには私の気力が足りなすぎる。ということで、4人赤乱獲における動きの考察をしたり「このステージ潮位ではどこを開けるのがいいの」といった具体的な戦略を練ったりするのは読者にお任せする。すみません

参考サイト

*1:wave開始前やwave終了後にカンケツセンにダメージを与えることはできない。

*2:100ダメージ未満の攻撃であっても、パブロとホクサイの轢き攻撃は1ヒットでカンケツセンを開けられる。

*3:アタリの位置やゴールのカンケツセンの位置はゲーム開始時のシード値だけで決定されており、他の要因(たとえば、カンケツセンを開けた瞬間のwave経過フレーム数など)によって変わることはない。したがって、イカッチャのリトライ機能を使えば、アタリの位置を正確に予測した上で遊ぶことが可能である。

*4:wave1のキンシャケ探しではアタリの位置に偏りがあり、初手では絶対にアタリにならない栓があることが検証されている。

*5:ホスト以外が開けた場合、初めてザコシャケが湧くまでに30F以上の時間を要する場合がある。

*6:えむいー氏の記事『カンケツセンの全て』より引用。